ベールダウンとは
結婚式におけるベールダウンをご存知でしょうか。
余り聞き慣れない言葉でしょうが、最近はこのベールダウンを結婚式に取り入れるカップルが増えて来ています。
そもそも、ベールダウンはその言葉の通り花嫁さんのウェディングベールを挙式前に下ろすということです。
花婿が、花嫁を迎える時に行うベールアップというウェディングベールを上げる動作の逆になります。
由来も知っておこう
ベールダウンの由来は諸説あり、その歴史は古代ローマ時代に遡ります。
その頃、すでに花嫁の頭は布で覆われていたようで、その布は魔除けのためのものでした。
当時のベールは白ではなく、神様への忠誠を意味する黄色、悪魔から身を守赤が使われていたようです。
今のように白く薄い布が使われるようになったのはキリスト教のプロテスタントのスタイルで、やはり悪魔から花嫁の身を守るためのものでした。
そのようなことから、ウェディングベールは新婦を悪魔から守り、新郎の元へ行くためのアイテムとして今でも用いられているようです。
そこで、ベールダウンという行為が重要視されます。
ベールダウンの役目を担うのは、その意味から考えて新婦のお母様がふさわしいということです。
というのも、先ほど書きましたように、ベールの役目は花嫁を守ることですから、大事に育ててきた娘をお婿さんに託すまで守って下さいという母としての願いが込められているのでしょう。
但し。必ずしも花嫁のお母様でなくてはいけないというわけではありません。
事情によってはお父様、ご兄弟、親しい友人でも良いのです。
伝えたい魅力
このベールダウンの魅力は、何と言いましても母と娘の絆にあります。
つまり、母親が娘にしてあげる最後の仕事という大きな意味もあるのです。
ベールダウンは娘が生まれてから嫁ぐまで、精いっぱい注いできた愛情をそのままお婿さんに託すために娘を送り出すという母としての最後の大仕事。
母と娘の絆の深さがそのまま、ベールダウンという作業に詰まっています。
このベールダウンの魅力を多くの人に伝えるために参列者の前で行うという場合もありますが、親族のみで静かに行いたいという場合もあります。
この選択はその家によってちがいますので、ご家族でよく相談されると良いでしょう。
もちろん、ウェディングプランナーも相談に乗りますから、迷った場合は遠慮なくプランナーにお話することをおすすめします。
よくあるのは姉妹で同じにすべきかどうかということですが、たとえお姉さんが参列者の前でベールダウンを行ったからと言って、妹さんも同じようにすることはありません。
いくら姉妹でも人それぞれですから、ご家族でよく話し合いましょう。
また、娘さんが参列者の前で行いたいのに、お母様が人前は嫌がるというケースもあります。
この場合もよく話し合って決めた方が良いです。
お互いにそれぞれの考えもあるでしょうし、人前だと恥ずかしいという気持ちもあるかもしれません。
互いに気持ちを打ち明けて、よく話し合って決めることが結婚式のためには大事です。